ももいろクローバー 初主演映画

シロメ


PR静止画 加工画像 その4


公開前日の夜、これかで配信された8枚すべてを使って 完成版をまだ観ていないうちの自由な発想で作ってみました。
今回は公開前の最後の試作品なので、解説をいつも以上にグダグダと書いてしまいました。

たぬき試作

今回の背景は雲がかかっている 筑波山 です。
今日(12日)雨引山楽法寺というお寺で大施餓鬼法要という毎年参加している行事があって出かけた際に撮りました。


筑波山とは古い和歌にもよく歌われている「神の山」。
この物質世界を生み出した「イザナギ・イザナミ」の夫婦が祭られています。

その筑波山が沢山の雲におおわれて二神の象徴である山頂が隠されています。
日本では古来、本当に悪いものなどはないとされてきました。
純粋な姿から程遠くなってしまっているのは心などが汚れているから・・・・
「ならばそれを洗い清めればいい」このあたり、実にシンプルですね!


人間は上手に泣くと「浄化」されます。

どんな泣き方が上手なのかと聞かれると言葉で説明するのは難しいです。
「せーせと泣いたらスッキリした」という実感が伴えばとりあえずはいい泣き方に近いでしょう。

中途半端な 泣き は、「泣き言」という言葉からも分かるように状況を悪化させます。
現代人にはこちらのタイプが多いかも・・・・。

その点「ももいろクローバー」のメンバーの泣き様は特筆に価します!
それで雲に隠れた筑波山が本来の姿を現すという事と、泣いてピュアな願いをかなえるという事を重ね合わせました。


もう一つ、今回のこだわりは「恐怖」ということの位置づけです。
これは私の師匠である民俗学にベースをおいた教育学者である上原輝男先生の受け売りです。
関連の深い先生の言葉を引用してみましょう。

怖い話を聞いて泣くのも浄化作用だね。固まった感情を和らげているんだよ。
だいたい『怖い』っていう のは堅いってことなんだから。「おこわごはん」の『こわ』ですよ。
 だから低学年の子に怖い話をする時には始めにおまじないを教えておくといい。
固まったところからの解き方を教えておいてやるんだよ。
(昭和六二年六月例会)

☆怖いっていうのは、実際は堅いっていうことでしょ。
堅いっていうのは何かっていうのは
自分の生命体、肉体の感覚なんですよ。
肉体の感覚が・・・あのゥ、力が入ってくるわけでしょ。肉体自体に。それを『怖い』って言っているんだから。
対外物が怖いわけではないんだよ。危険だ、そこには近寄るなっていうのとは全然違うんだよ。
自分の体感自体が堅くなるのを怖いって、こう言うんだよ。

『こわばる』・・・何で体がこわばるかっていうのは、それは対外物が近付いてくるから怖いというのと全然違うんで・・・体感なんだもの。常に自分の生命力それ自体なんだから。

そこの指導が何も行っていないんだもの。
(平成2年 合宿)

☆(夜中に苦しくなる、というある先生の話を聞いて)
それだって『怖い』っていうことの取り違えなんだって。自己以外のものは怖いというような教育をされてきたんだよ、我々が。
そうじゃないんだよね。
体が強張っている時ほど透明な時はないんだからさ。
意識がさ、体が強張っている時にさ、おれの頭は不純である、なんていう事は絶対にないんだもの。
(平成二年合宿)


今回の画像加工はこの上原先生の説く「怖い」と「純粋」と「泣き」というつながりを形にしてみたわけです。
現実世界を作られた筑波山が写っている下の方が「恐怖画像」「泣き画像」関連。
画面上で天に昇っていくにつれて、現実的な恐怖や不安から解放された明るい姿、と配置しています。
右の方の「ステージ画像」と「パジャマ画像」を上下に配置したのは
「おうち気分モード」と「お仕事モード」のワンセットが日常の基本かな・・・ということで。


あと、詳しくは書きませんが、ちょうど昨年末から3月くらいにかけて「稲荷神の正体」を追いかけていました。
普通はお稲荷様といえば「キツネ」ですが、もともとは全く違っています。
様々な神々に化身しているのですが、稲荷神の正体で最も大物は伊勢神宮の外宮に祭られている「豊受大神」。
これには「神の国の豊かさをもたらす」という意味と、
「現実世界の苦難も含めた様々な出来事」を豊かな体験として受けとめ成長する」という意味があります。

他には千葉県の香取神宮に祭られている「布津主神」も正体の一つです。
こちらは剣の神でもあって、
自分にまとわりついてくる余計なものを断ち切って「ピュア」な生き方に近づける働き。
だから稲荷神は「刃」や「鎌」を持った化身になることもあります。

そして「稲」という漢字からも分かるように、ベースになるイメージは稲の豊かな実りです。
それが物質的な豊かさをもたらす神というイメージになり、庶民や財界人の信仰も集める要因にもなっています。

でも、大切なのは「苦労」(不安・恐怖)を伴う体験や運命さえも豊かにこの身に受け、精神的に向上するという意味合いの方。


私の勝手なイメージでは、このシロメという映画の奥底に流れる心意伝承的な意識は
こうした日本古来の「真の豊かさへの道とは」ということ
だと思っています。


それをこの静止画加工とは違う形にして試作してみたものが「守りがみ」。
昨年のチベット仏教展の入り口にあったおみくじのようなものを参考にして、
ももクロメンバーを女神に見立てた おみくじ式のおふだ です。
試作品は海の日前夜には出来ていたのですが、はたして日の目をみることはあるでしょうか????




PR静止画 加工画像
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